テンセグリティー[Tensegrity=tensile(張力)+integrity(統合)]という概念があります。
圧縮力と張力という相反する力の釣合によって、構造が自己安定化する構造システムのことを指しますが、近年では人間の身体構造を生み出す基本原理(細胞から血管・血液に至るまであらゆるレベル)は正しくテンセグリティであると考えられています。
例えば筋骨格について、206個の骨がバラバラにならず、垂直に立って安定しているのは筋・腱・靭帯による張力があるからで、この張力を圧縮力に耐える骨が受け止め、全体として複雑なテンセグリティ構造を構築し、身体を支えているというものです。
つまり、人間の身体は骨格をフレームとして、筋・腱・靭帯がこれに付着するという単なる圧縮構造なのではなく、全体が張力と圧縮力が精妙なバランスを保つことで成り立っているということを言っていますが、これは身体がどこか特定の器官に局在することなく、全ての部分の相互作用により統合されていることを表すひとつの象徴的概念であり、
身体の実相を示す構造論として至極納得のできるものだと思います。
私達の身体は、重力と同時に加齢、環境や習慣による身体動作、日常のストレス等の影響により、常に変化を続けており、時にその相互作用のバランスが崩れ、様々な身体的不調を生みだすことがありますが、多くの人は局所的・外面的に留意することはあっても、身体全体のバランスや内側の変化に気づくまで及ばないのが現状です。
今回、『連動 INTERLOCK』をテーマに、身体深部の感覚を研ぎ澄まして、気づき、観察・洞察、理解し、身体全てを連携・連動して、より快適で精度の高い身体調整をしていくための方法を探求したいと考えています。
骨・関節・筋・結合組織の動き、重力・重心・軸意識、エネルギー感、呼吸、脈拍、神経、血流の変化等、身体で感じ、覚える対象は様々あると思いますが、こうした身体の内部観察作業を通し、全体を連携・連動・統合していくことは、同時に精神的充足性を伴う、正に身心一如の究極のフィットネスであると確信しています。
様々な運動法(健康法)があります。プロセス、アプローチの違いはあっても同じゴールを目指すと思われるもの、また明らかに根本の理論が異なるもの。そこに多くの議論や提言があっても構わないと思います。指導者であれば、自分自身が通い、培ってきた道に少なからず自身と誇りを持っているものです。しかしながら、人の身心の真理は未だ解明できないことばかりです。「共生」という言葉がありますが、他をも尊敬し存在を認め合った上、自らも盲信することなく、今一度、人の身心を活性化する原理原則を真摯に学んでいく、フィットネスセッションはこうしたスタンスで今後も多くの講座を公開していきたいと考えています。
みなさまのご参加を心よりお待ちしております
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